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目次
~空調設備業のしごとってどんな感じ?♂️~
「空調設備業」と聞くと、
エアコンを取り付ける人?
ビルの機械室にいる人?
専門的で大変そう…
そんなイメージを持たれている方も多いかもしれません。
このブログでは、
“現場で働く人”の視点から、
空調設備業の1日の流れ
仕事のリアル(大変さとおもしろさ)
これからの時代に求められる空調の役割
を、少しくだけた感じでお話してみたいと思います
一言でいうと、
「いろんな建物の“空気の環境”をつくって、守る仕事」
です。
オフィスビル
商業施設・店舗
工場・倉庫
病院・福祉施設
学校・公共施設
一般住宅
そこで行う仕事は、大きく分けて
新築・リニューアル時の空調設備工事
→ 配管・ダクト・室内機・室外機の設置、試運転など
既存設備のメンテナンス・修理
→ 点検・洗浄・部品交換・ガス補充・故障対応など
省エネ提案・リニューアル計画
→ 老朽化した空調の入れ替え、運用見直しのアドバイス
私たちの仕事は、
**「壁や天井の向こう側の世界」**がメインです
普段お客様が目にするのは、
天井の吹き出し口や家庭用エアコンの室内機くらいかもしれませんが、
その裏側にはたくさんの配管・配線・機械がつながっています。
そこを設計通りにきちんと組み上げ、
ベストな状態で動くように整えるのが、空調設備業の役目です️
※現場やシーズンによって違いますが、
ここでは「テナント改装+メンテナンス」の一日をイメージしてみます。
安全確認(ヘルメット・安全帯・工具のチェック)
その日の作業内容を共有
他業種(電気・内装・設備)との段取り確認
空調工事は、
電気・内装・建築・設備などと密接に絡む仕事。
他業種とのチームワークがとても大事です
例えばテナントの改装現場では
天井裏で銅管(冷媒配管)を通す
ドレン配管(結露水を流す管)を勾配をつけて固定
天井カセット形室内機を吊り込む
天井裏は、
配管・配線・ダクト・梁が入り乱れている“立体パズル”状態
その中で、
施工図面どおりに納める
ほかの設備とぶつからないようにする
きちんと点検や将来のメンテナンスができるスペースを確保
ということを意識しながら作業します。
身体はもちろん使いますが、
実は**“空間把握力”と“段取り力”がかなり重要な仕事**です
現場の進み具合を見ながら、
配管の圧力試験のタイミング
電源工事との取り合い
内装仕上げとの順番
などを打ち合わせ。
「ここを先にやらないと、あとから天井が張れない」
「この配管ルートだと点検口から手が届かない」
など、
**“少し先のことまで想像する力”**が求められます。
現場近くの定食屋さんでランチ、
コンビニで買って車の中で食べる、などスタイルはさまざま。
同業同士でしゃべっていると、
「この前の現場、こんな納まりで大変だったよ〜」
「あそこのビル、空調のルートがすごかった」
など、“職人あるある話”が止まりません
午前中の工事現場から移動し、
午後は既存ビルの空調点検へ、という日もあります。
フィルター清掃
熱交換器の汚れチェック
電気系統の点検
温度・風量・圧力の測定
お客様から
「最近エアコンの効きが悪い気がして…」
と相談されたときは、
ガス量
フィルターや熱交換器の汚れ
室外機周辺の環境
設定や使い方
などをトータルで確認します
症状を聞きながら原因を絞り込んでいくので、
“機械のお医者さん”に近い感覚です
使用した工具・材料の片付け
作業内容・気づいた点を日報に記録
必要な部材の手配
「見えなくなる部分だからこそ、丁寧にやる」
これが、空調設備の現場で一番大事にしていることです
どんな仕事にも大変な面はありますが、
空調設備業ならではのポイントを挙げてみます。
天井裏での作業は、かがんだ姿勢が続くことも
屋上の室外機まわりは、夏場はかなりの高温
機械室や点検口内など、狭いところでの作業も多い
体力的な慣れは必要ですが、
最近は作業環境を良くするための機材や休憩の取り方も工夫されています。
真夏の故障対応は、時間との戦い
「お店が営業できない」「オフィスが仕事にならない」といった状況も
そんなときこそ、
落ち着いて原因を切り分けていく冷静さが求められます。
「ありがとう、これで明日から安心して営業できるよ」
と言われると、疲れも吹き飛びます
冷媒の知識
電気の基礎
各メーカーごとの機種特性
法令・安全基準
など、勉強することもたくさんあります。
でも、
“目の前のお客様の困りごと”に直結する知識ばかりなので、
学んだ分だけ現場で即役立ちます
「エアコンが効くようになって本当に助かりました」
「前より空間が快適になって、お客様の滞在時間が伸びました」
「工場の作業者からも“前より楽になった”って言われたよ」
といった言葉をもらえると、
「自分の仕事が、人の働きやすさ・暮らしやすさにつながっている」
と実感できます
空調設備の面白いところは、
**「同じ現場がひとつとしてない」**こと。
建物の形
用途(事務所/店舗/工場/医療施設 etc.)
既存設備の状況
予算・工期
これらが毎回違うので、
「この条件なら、こういうルートで配管しよう」
「ここは将来のメンテを考えて点検口を増やしておこう」
と、パズルを解くように考えます
図面どおりにいかないことも多いですが(笑)、
そこを現場の工夫で乗り越えていくのが、
この仕事の醍醐味でもあります✨
空調設備の世界も、
ここ数年で大きく変わり始めています。
省エネ性能の高いインバータ機の普及
冷媒の転換(環境負荷の小さいガスへ)
ビル全体のエネルギーマネジメントとの連携
空調は建物のエネルギー消費のかなりの割合を占めるため、
環境対策の“主役”の一つでもあります。
換気の重要性
PM2.5・花粉・ウイルス対策
温度・湿度・CO₂濃度の見える化
「ただ涼しい/暖かい」だけでなく、
“健康に過ごせる空気”をつくる役割も、
空調設備業に求められています。
スマートリモコン・遠隔監視
タブレットでの図面・マニュアル閲覧
AIによる運転制御・予知保全
昔ながらの“職人技”と、
新しいデジタル技術を組み合わせることで、
もっと快適で無駄のない空調システムが実現できるようになってきました
体を動かすのが嫌いじゃない人
手を動かして形に残る仕事がしたい人
コツコツ作業も、ちょっとした工夫も好きな人
機械いじりやDIYが好きな人
「ありがとう」にやりがいを感じる人
最初は未経験でも、
先輩について現場を回りながら、
“現場で学ぶ”のがこの業界のスタンダードです。
資格もたくさんありますが、
それも一つずつステップアップしていけばOKです
空調設備業は、建物の「空気環境」をつくって守る仕事
現場は大変なこともあるけれど、感謝の言葉や達成感が大きい
環境・健康・デジタルの観点から、これからますます重要になる分野
「技術職×サービス業×インフラ」を合わせたような、やりがいのある仕事
普段、何気なく過ごしているオフィスやお店、家の中の“空気”も、
その裏側ではたくさんの空調設備と、
それを支える技術者たちの仕事によって守られています。
もしこの記事を読んで、
「空調のこと、ちょっと真剣に見直してみようかな」
「空調設備業って意外と面白そう」
と感じていただけたら、とても嬉しいです
私たちはこれからも、
**目に見えないけれど、確かにそこにある“快適な空気”**を届けるために、
現場で汗を流していきます❄️️✨
合同会社柏井商会では、メンテナンスからIoT監視まで幅広く対応。空調設備を長く快適に使うためのサポートをお任せください!
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